心臓血管外来
ワーファリン治療
当院では、ワーファリン治療を積極的に導入しています。
心房細動に対するワーファリン治療
心房細動は、発作時に動悸などの自覚症状を起こしますが、ただちに生命の危険を生じるような、致死的不整脈ではありません。しかし、発作中に心臓内で血流がうっ滞するため、血栓（血の塊）ができやすく、これが血流に乗って体に流れ、血管を閉塞すると、脳梗塞などの重大な合併症を引き起こします（心源性脳梗塞）。この合併症はワーファリンという抗凝固薬を内服することで大幅に減少させることができます。
特に、
- 高血圧
- 心不全
- 糖尿病
- 75歳以上の高齢の方
- 脳梗塞の既往のある方
が一つでも当てはまる方は、脳梗塞を起こしやすいので、ワーファリンの内服で予防することが必要です。
ワーファリンと血液凝固能モニター
ワーファリンの効果は、個人差があり、また同じ人でも日によって変化します。このため、ワーファリンを内服する場合は、１月に1－2回以上は、血液凝固能検査（PT-INR）を行って、内服量を調節することが必要です。当院では、血液凝固能を院内で測定し、ワーファリンの内服量を診察時に決定して、処方しています。
ワーファリンは心房細動以外に
- 人工弁置換手術後（特に機械弁の場合）
- 肺塞栓症、深部静脈血栓症（エコノミークラス症候群）の再発予防
でも必須の治療法です。
心房細動と診断された方、人工弁置換手術を受けた方は、継続的なワーファリン治療を行いますので、ご相談ください。
